Panasonic ECO RELAY JAPAN(エコリレー ジャパン)は、パナソニックグループの会社・労働組合・退職者会が、地域の方々や大学、NPOとともに環境保全活動をするのを取りまとめ、支援しています。今回は、その事務局を担当されている天野康生さんと、前事務局長でエコリレージャパンの立ち上げにもかかわられた山口進さんにお話をお伺いしました。
Q.エコリレージャパンについて教えてください
山口さん:もともと私は技術職として働いていたのですが、その後労働組合の専従や人事総務の仕事を経て、エコリレージャパンの立ち上げにかかわりました。企業としても、「社会に貢献していくこと」が前提となっている中、エコリレージャパンは、パナソニックグループの国内の環境に対する活動を束ねてひとくくりにし、社会に発信していくことを目指しています。
組織としては、企業内のNPOのような位置づけで、会社・労働組合・退職者会が協働で運営している形です。パナソニックグループの退職者会は2万人以上が所属していて、北は北海道、南は沖縄まであります。もともとは、仕事人間だった人が会社を退職した後、生きがいややりがいを持ち、居場所を作っていけることをサポートするために始まりました。
天野さん:森林保全や育林体験、緑地・公園や河川敷のクリーンアップ、外来種水生植物などの 駆除作業、自然観察会、環境講演会、水質調査、研修会、ビオトープづくり、環境家計簿、エコバッグの推進など、様々な活動をしています。詳しくはホームページをご覧ください。
https://holdings.panasonic/jp/corporate/sustainability/citizenship/ecorelayjapan/activities.html
また活動の様子を動画で掲載しております。こちらも参考にしていただければ幸いです。
https://channel.panasonic.com/jp/contents/38497/
https://channel.panasonic.com/jp/contents/38498/
https://channel.panasonic.com/jp/contents/38499/
地域に貢献したいけれど何から始めたら良いか分からないといった場合に、個人と地域をつなげていくことも我々の重要なミッションです。
Q.家族での参加はどのようなものでしょうか?
天野さん:親御さんが子どもにも自然を体験させたいということで一緒に参加するケースが多いですね。ボランティア活動の現場は、何かしらの社会課題があるわけですから、それを見るだけでも意味があります。
最優先で考えないといけないのが、ご参加いただく皆さんの安全です。基本的には子どもの安全は親が責任を持つということを前提にしていただかなければなりませんが、主催する側として里山保全のようなケガを負うリスクが高い活動だけでなく、緑地公園の植え付けや清掃活動など、ご家族で参加いただきやすい比較的安全な活動も用意しています。一方で、危険だからと言って遠ざかるのではなく、どこにどんな危険があるのかを正しく学び、自然に触れる機会を増やしていくことも必要だと感じています。
Q.日本で家族参加型のボランティアをさらに広げていくためにはどうしたらいいと思いますか?
山口さん:現在は、家族で行動すること自体が少なくなっています。また、ファミリーボランティア以前に、ボランティアに参加する人の割合自体が、海外と比べて日本は低いようです。その背景には、社会の課題に対する危機感の弱さがありますが、これはボランティアだけでなく、政治をはじめとする社会全体に言えることだと思います。
ファミリーボランティアを広げていくというよりは、家族同士が一緒に何かをする「場作り」をしていくことから始めた方がいいかもしれません。
写真提供:Panasonic ECO RELAY JAPAN事務局