2014年9月17日~20日にかけて、オーストラリア・ゴールドコーストにおいて、第23回IAVE世界ボランティア会議が開催されました。日本からは7名が参加しました。

 

開催概要;

期間:2014年9月17日(水)~20日(土)(ユース会議は同月15日(月)~17日(水))

場所:ゴールドコースト国際会議・展示場(オーストラリア)会議HPはこちら

 

主な会議スケジュール;

17日    ウェルカムディナー、文化交流

18日・19日 分科会、屋外食事会(18日)

20日    クロージングセレモニー

 

各国代表者会議;

毎年のIAVE世界会議、地域会議の前には、各国の代表者(National Representative)の会議が開催されます。今年は、ゴールドコースト市街から車で30分のBond Universityという、オーストラリアでも屈指の私立大学で開催されました。

世界約10か国のボランティアセンターの代表を含む、約25名が参加し、IAVEの運営に関する様々な議論を行いました。

 

オープニングセレモニー;

今年のオープニングセレモニーには、800人以上が参加しました。素晴らしい演出のもと、多くの要人のスピーチとともに、アボリジニの物語を題材にした演劇がなされるなど、刺激いっぱいのセレモニーでした。

オーストラリア連邦総督ピーター・コスグローブ氏の演説によると、オーストラリアでは年間600万人もの方がボランティアに取り組み、その経済効果は140億オーストラリアドル(約1兆4000億円)の経済効果があるということです。

 

会場でも地元ボランティアが活躍;

会場では開催地クイーンズランド州のセーフガード(砂浜での人命救助)のボランティア団体メンバーが、会場運営のボランティアに当たっていました。このボランティア団体は1600名のボランティア登録があり、この地域で最大の団体となっています。世界的観光地で美しい浜辺が有名なゴールドコースト。ボランティアも地元の観光資源にちなんだものが盛んなのですね。

 

分科会;

今回の会議では合計50もの分科会が行われ、35の国と地域から延べ144名のプレゼンターが発表しました。テーマの一例として「ボランティアフィランソロピー:企業の参加」「ボランティアとデジタル時代」「ボランティア:包摂のための道」など。

例えばインターネットのさらなる活用に関する分科会「ボランティアとデジタル時代:あなたは繋がってる?」では、台湾、アメリカ、スペインの三ヶ国からプレゼンターが、各国における活動を紹介。「The Junior League」という国際ボランティア団体では、サイト内にログインすると各地域のクラブの交流ページがあったり、各地域のクラブが自在にホームページを作れるようにしたりしており、一方的な発信のツールを越えたホームページの活用をしているとのことでした。

このように、世界の最前線の活動の情報をたくさん仕入れることができるIAVE世界会議に、日本からももっと参加者が増えれば、日本のボランティア発展の貴重な機会となるでしょう。

 

IAVEが主催するボランティア会議は、基本的に偶数年は世界会議、奇数年は地域会議を開催します。2015年は地域会議の開催年にあたり世界6地域で行われる予定で、アジア太平洋地域会議は前頁(P.1)のとおり、ベトナム・ハノイで10月19日(月)~22日(木)開催されます。ユース会議は15日(木)~19日(月)。

 

日本の若者の活動の現状と展望について発表(IAVE日本);

IAVE日本からは事務局の福島が参加し、日本の若者の社会活動の現状と、若者の声を社会へ届けるための提案を分科会「高齢化社会に向けたユースの力」にて発表を行いました。

この分科会にも多くの方々が参加し、活発な議論を交わしました。地元オーストラリアのユースからは、福島の提案内容と同様の活動を25年前から行っており、既に州議会にかなり若者の意見が反映されているという情報を得ることができました。

◆参加者の感想

●ボワ・すみれ福祉会 理事 小野田義之

 第23回IAVE世界ボランティア会議(オーストラリアGold Coast)に初めて参加させていただくことになり日本からは7名が出席致しました。世界中からエントリーされた800名以上の方々が Dinner and Cultural Nightで一同に集まり、会場はVolunteerの為のVolunteer一色の様でした。

人と自然と文化が異なる国々からご出席の方達との交流は、とても有意義な時間を過す事が出来ました。

翌日からの開会式及び各分科会への出席、とても難しい内容も自分なりに参考資料を基に考え思う事が数多くありました。

此れからのVolunteer活動に必要な事は、若い方達の参加・企業からの支援・世界各国の国事情や自然災害・地球規模の環境保全と医療目的に関する支援活動が一番大切な事の様に思われ、この思いや活動が継続して行われる事の努力をこれからもしていきたいと思っております。

自分が出来る事を「人の為にさせて頂く」 これが私なりのVolunteer精神だと考えています。

次の機会に皆様とお会いできます事を心から楽しみに致しております。

 

●初めてIAVE会議に参加して 越智征夫・正子

 「ゴールドコースト行」は古希を迎えた3月、姉(佐々木照子理事)からの一本の電話で、いつもの留守電の受話器に手がかかりました。古希の計画についての思いはあったのですが、返事は迷わずOKしました。月日の経つのは早く期待と不安の中その日を迎え、IAVE日本の方々のお世話が心強く感じました。

 地域ボランティアには関わっている私たちですが、海外の経験はうすく会議はもちろん観光も楽しみに学習の心構えをしていました。成田からケアンズに降り立ち、旅行会社の案内で心が温まり、日本も世界の仲間を感じた一瞬でした。気候も変化なく快く感じました。中国・台湾の方々と交流ができ「絆」「和み」があり、世界のボランティアの温かさを覚えました。

 会議は英語で状況と雰囲気は感じましたが、言葉の不便さを感じ英語は必要不可欠と思いました。観光が一番楽しかったです。何よりもコアラの温かさが忘れられません。食事は日本と違い少し違和感をみましたが、それも旅行の一環としてとらえ、外国の良さを味わいました。鳴き砂、南半球夜空の流れ星も初めての経験で新鮮でした。人生の一番の旅行の思い出となりました。今後、地域のボランティアに活かしてまいります。

 一緒に旅行していただいた皆さん、お世話頂いたIAVE日本の方々に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

日本からの参加者(一部)とカン・ヒュン・リー前IAVE会長
日本からの参加者(一部)とカン・ヒュン・リー前IAVE会長